はじめに
LOLのアイアン・ブロンズ・シルバー・ゴールド帯でランクを上げようと頑張っているあなた。攻略サイトや配信で見た高レートプレイヤーのアドバイスを実践しているのに、思うように勝率が上がらず悩んでいませんか?
配信を見たり、攻略記事を読んだりしていると、高レートプレイヤー(ゴールド↑)の「マッチアップリスト」「レーンTier表」「最近は〇〇が強い!」「このタイミングでは△△すべき!」といったアドバイスをよく目にしますよね。
実は、高レートのアドバイスを表面だけ理解して実践することは、かえって上達の妨げになることがあります。今回は、なぜ高レートの言葉を鵜呑みにしてはいけないのか、そしてどう向き合えばいいのかについて解説します。(本記事ではランク分布の下位50%ほどが低レートかな?と判断しています)
高レートの発言には「文脈」がある
高レートプレイヤーは、膨大なゲーム経験と知識を基に発言しています。しかし、その発言の裏には多くの前提条件や文脈が隠れています。
具体例:「このチャンピオンが強い」という発言
例えば、ある高レートプレイヤーが「アジールは今強い」と言ったとします。
でも実際には、あなたが低レートで使ってみたら全く活躍できなかった一方で、高レートの配信を見るとアジールで圧倒的に試合を支配している光景を目にしますよね?これはなぜでしょうか。
高レートの前提:
- 正確なウェーブ管理とポジショニングで、レーンから有利を作れる
- 砂兵の操作を完璧にこなし、安全な距離からダメージを出し続けられる
- チームとの連携でウルトを最大限に活かした集団戦ができる
低レートの現実:
- 砂兵の操作が難しく、思ったようにダメージが出せない
- ポジショニングミスで簡単に倒されてしまう
- レーンで有利を作れず、ただ弱いチャンピオンになってしまう
つまり、同じチャンピオンでも環境が違えば評価は180度変わるのです。発言の背景にある「なぜそう考えるのか?」を理解しないと、的外れな判断をしてしまいます。
マッチアップリストやTier表も同じ
よく見かける「マッチアップリスト」や「レーンTier表」も、実はレート帯によって大きく変わります。
Tier表の罠:レート帯で評価が変わるチャンピオン
例えば、アジールやジェイスといったチャンピオンは、高レートになった途端にTierが跳ね上がることで知られています。(OPGGやDeepLOLでランク毎のTierを見れば一目瞭然だと思います)
低レートでの評価:「C~D Tier」
- 操作難易度が高く、レーンで有利を作るのが難しい
- ポジショニングやスキルの使い方が複雑で、安定して活躍できない
- 集団戦での立ち回りに高度な判断力が必要
高レートでの評価:「S Tier」
- 正確な操作で、レーンから圧倒的な有利を作れる
- レンジとポークを活かして、安全に敵を削りながら試合を支配できる
- チーム全体の動きと合わせて、最大限のパフォーマンスを発揮できる
逆に、ガレンやアニーのようなシンプルなチャンピオンは、低レートでは非常に強力ですが、高レートでは対策されやすくTierが下がる傾向があります。
重要なポイント: Tier表を見る時は、「これは誰が、どのレート帯での評価なのか?」を必ず確認しましょう。そして、自分のレート帯での実際の勝率や体感も大切にしてください。高レートで「S Tier」だからといって、それがあなたにとっても最強とは限りません。
ただしシンプルなチャンピオンたちも時たま高レートで高く評価されることもあります。
このような場合はいわゆるOPというやつなので Ban or Pick で良いと思います。
何よりも重要なのは「自分で考える」こと
高レートプレイヤーのアドバイスは参考になりますが、それを自分の頭で嚙み砕いて理解することが最も重要です。
「どのような勝ち方につなげているのか?」を考える
高レートプレイヤー同士がTwitterで正反対の意見を言っていたりもします。この時に重要なのはどちらの意見でも自チームに利益をもたらす可能性があることを理解し、自分の試合で咄嗟に判断できるようにすることです。
例:「相手が2ドラのタイミングでドラゴンを捨てる」という判断
表面的な理解:「2ドラまでは捨てていいんだ」
深い理解:
- 敵が下に寄っている間に、上のタワーを折ったり、バロン付近の視界差でバロンファイト時に有利を広げられる
- このドラゴンの価値よりも、他のオブジェクトの価値が高いと判断した
- まだ戦っても勝てないから、他で有利を作って次のドラゴンで勝負する準備をしている
- 敵が主導権を握っている状態で、敵チャンプにチョガス・ヌヌ・カリスタの様なスマイト勝負に持ち込めないチャンピオンが存在する
- 集団戦に入る形が悪くメイジやADCがダメージを出すことが難しい
この「判断の理由」まで理解できて初めて、自分のゲームでも応用できるようになります。単に「2ドラまでは捨てていい」と覚えても、別の状況では全く役に立ちません。
検証する姿勢を持つ
高レートの言うことを試してみたら、なぜ上手くいったのか、なぜ失敗したのかを振り返りましょう。
- 前提条件が自分のレート帯と違ったのか?
- 自分の理解が浅かったのか?
- 実行するタイミングや状況判断が間違っていたのか?
この検証プロセスこそが、本当の意味での上達につながります。
情報の取捨選択:複数の意見があるときは?
また、LOLの情報を集めていると、「複数の高レートプレイヤーが全く違うことを言っている」場面に出会うこともよくあります。
- Aさんは「このビルドが最強」と言う
- Bさんは「そのビルドは状況次第」と言う
- Cさんは「別のビルドの方がいい」と言う
こんな時、あなたはどうしますか?
全員の試合を観察しよう
複数の高レートプレイヤーが違うことを言っている場合、それぞれのプレイヤーの試合を実際に観て、本人たちがどのように試合を勝とうとしているのかを理解する努力をしましょう。
観察するポイント:
- 勝ち方のスタイルの違い
- レーンの勝敗を活かしてロームなどで勝つスタイルなのか?
- レーン戦はCS・経験値を優先しチームファイトで勝つスタイルなのか?
- レーン戦を制して対面に差をつけるスタイルの場合、どのようなスキル回し・立ち位置をしているか?
- ビルドや戦術の使い分け
- どんな敵編成の時にそのビルドを選んでいるか?
- どんなチーム編成の時にその戦術を取っているか?
- プレイヤーの得意分野
- 機動力を活かしたプレイが得意な人なのか?
- 正確な操作で火力を出すのが得意な人なのか?
実は、「違うことを言っている」ように見えて、それぞれが異なる勝ち方を実現するための、最適な選択をしているだけなのです。
自分に合った情報を選ぶ
全員の試合を観察した上で、自分のプレイスタイルや得意なことに近いプレイヤーの情報を優先的に取り入れましょう。
- あなたが慎重なプレイが得意なら、リスク管理を重視するプレイヤーを参考に
- あなたが積極的なプレイが得意なら、攻撃的なプレイヤーを参考に
万人に共通する「正解」は存在しません。自分にとっての最適解を見つけることが大切です。
まとめ:主体的に学ぶ姿勢が上達への近道
高レートプレイヤーの情報は貴重な学びの材料です。しかし、それを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えて消化することが何よりも重要です。
今日から実践できること:
- 高レートの発言を聞いたら「なぜ?」「どんな状況で?」と考える癖をつける
- 実際に自分のゲームで試して、結果を振り返る
- 複数の高レートプレイヤーの試合を観て、それぞれの勝ち方の違いを理解する
- 自分に合った情報を選び、自分なりの最適解を作る
特にレートが上がれば上がるほど膨大な前提条件のもとに発言されているので自分との違いを考えて理解しましょう。
レーン戦一つとっても、立ち位置・ハラスタイミング・CD管理・経験値管理・アイテム差・ルーン差・ミニオン差などを考慮したうえでアクションを行っているので、高レートが言う「○○が強い」の下地を理解することが低レート脱却の近道だと思います。
以上を踏まえて、あなたも今日から主体的に学ぶ姿勢でLOLに取り組んでみてください。きっと、今までとは違った景色が見えてくるはずです。
最後に: この記事があなたの上達の助けになれば嬉しいです。質問やご意見があれば、ぜひコメント欄で教えてください。一緒に成長していきましょう!


コメント